日本郵政の長門正貢社長に質問してみた
カリスマ投資家の内田衛氏は株を保有している日本郵政グループの会社説明会に出席。「郵政3兄弟」の今後について長門社長に聞いたのだった(撮影:今井康一)
やはりカリスマ投資家は動いていた。ようやく株の急落が止まりかけた10月下旬。内田衛氏は5年間お付き合いしたリソー教育に「別れ」を告げる一方で、「バーゲンハンター」となっていたようだ。今後の相場をどう見ているのか。いつものように株日記で振り返ってみよう。
トーセイ・リートと楽天株を購入してみた
【10月22日 月曜日】先週末の日経225先物は、70円安の2万2460円。NYダウは64ドル高の2万5444ドル。15円安の777.8円で寄り付いた楽天(4755)を100株、優待目的で買う。
17時05分、トーセイ・リート投資法人(3451)の公募売り出し価格が決まった。本日の終値200円安の11万4800円から10月末分配金3289円を引いた価格の2.5%ディスカウント価格の10万8723円で決まった。ちょうど1年前の公募で10口買ったのが初めてで、その時の価格は、1口10万4462円だった。今回は、大和証券、みずほ証券、SMBC日興証券で各20口申し込んだのだが、大和証券とみずほ証券で申し込みどおり20口ずつ計40口割り当てを受けることができた。日経平均株価は9時37分に260円安の2万2271円をつける場面があったが、引けでは切り返し、82円高の2万2614円。3日ぶりの反発となった。
【10月23日 火曜日】日経225先物は、160円安の2万2470円、NYダウは、128ドル安の2万5315ドル。9時38分、首都圏地盤で個別指導受験塾を展開しているリソー教育(4714)を1100円(前日比14円高)で1万株売り、720万9130円の利益確定。平均買値は379円。
これで最後の1万株を売り保有株はゼロになった。10月9日の2019年2月期第2四半期決算と業績の上方修正をきっかけに株価は上昇してきたところ、1010円から1100円までの間、10円から20円刻みで保有株の10万株を売り上がってきた。ここで、リソー教育の過去5年間の売買を振り返ってみたいと思う(内田衛で検索すると過去の記事が時系列で出てくるので、当時の記事が読めます)。
初めて買ったのは、今から5年前の2013年12月19日に不適切な会計で急落したところを451円で16万株を買った。そこから599円までリバウンドし上昇したが、NHKのお昼のニュースをきっかけに連続ストップ安となり、買値を大きく下回り、その後、監理銘柄指定となりさらに株価は売られ、2015年9月16日には161円の安値(買値の約1/3)をつけ、この間資金をかき集めてナンピン買いをし、この日162円で1万株を買って保有株が26万株まで膨らんだ。
そこから株価は徐々に回復し、600円辺りで徐々に売り16万株売って投資資金をほぼ回収し、10万株が残った。そして今回10万株をすべて売り、5年間の売却益、受け取り配当、貸株料と合計で1億0400万円の利益となった。振り返ってみると株価が3分の1まで下がったときがいちばん苦しかった。また、会社にとってラッキーだったのは、本社建設予定のために新宿駅近くの渋谷区代々木に土地を購入していたのだが、この会計事件で建設を中止することになったことだ。アベノミクス景気で地価が高騰し、売却益が10億円、特別利益として計上されることになった。不適切な会計で過去5年間の授業料分を返金する必要性があったわけだが、この代金がこの特別利益で賄えてしまい、会社の財務内容は傷つかずに済んでしまったのだ。そのことは、不幸中の幸いでとてもラッキーな出来事だった。保有株はすべて売ってしまったが、ここまで業績と信頼を回復させてきた経営陣には感謝したいと思う。
ようやく「バーゲンセール」がやってきた!?
さて、トーセイ・リート投資法人は、1400円安の11万3400円。優待目的で不動産のヒューリック(3003)を990円で100株買う。電子部品コネクターの鈴木(6785)を730円で200株買う。クレジットカードのジャックス(8584)を2150円で5000株買う。日経平均は、604円安(2.67%)の2万2010円と大幅安に。
【10月24日 水曜日】日経225先物は、240円高の2万2160円、NYダウは、125ドル安の2万5191ドル。一時、548ドル安となる場面があったが、下げ渋る。ヒューリックを984円で100株買い計300株となり優待基準クリア。鈴木を730円で400株買う。年初来安値更新中のジャックスを2150円で5000株買う。日経平均は、80円高の2万2091円と小反発。
【10月25日 木曜日】日経225先物は、600円安の2万1430円と大幅急落。NYダウは、608ドル安の2万4583ドルと大幅急落。鈴木を700円で800株買う。LPガス主力の燃料商社のミツウロコグループホールディングス(8131)を725円で1000株買う。FPD(フラットパネルディスプレイ)や半導体等の製造装置メーカーの芝浦メカトロニクス(6590)を3200円で100株買う。ジャックスを2100円で1万株買う。日経平均は、822円安の2万1268円と大幅反落で、7カ月ぶりの安値。
【10月26日 金曜日】日経225先物は、300円高の2万1570円、NYダウは、401ドル高の2万4984ドル。東京テアトル(9633)を1300円(前日比6円安)で500株買う。優待目的で、広告・看板用インクジェットプリンタで世界首位級のローランド ディー.ジー.(6789)を2300円(前日比73円安)で100株買う。中古マンション再生販売のインテリックス(8940)を750円(前日比2円安)で100株買う。日経平均は、84円安の2万1184円。
【10月27日 土曜日】日経225先物は、前日比変わらずの2万1230円、NYダウは、296ドル安の2万4688ドル。1ドル111.90円、1ユーロ127.60円。
【10月29日 月曜日】10月権利落ち日で、トーセイ・リート投資法人(3451)は、4200円安の10万9300円。日経平均は、34円安の2万1149円と3日続落。
【10月30日 火曜日】日経225先物は、80円安の2万1020円、NYダウは、245ドル安の2万4442ドル。日経平均は、307円高の2万1457円と4日ぶり反発。
駆け込みでふるさと納税、福岡県のある町に90万円寄付
【10月31日 水曜日】日経225先物は、160円高の2万1640円。NYダウは、431ドル高の2万4874ドル。カタログ通販中堅のスクロール(8005)を9時28分、480円(前日比79円安)で1万株買う。日経平均は、463円高の2万1920円と大幅続伸で底入れサイン点灯。本日、ハロウィンでハロウィン投資法(10月末買いの4月末売り)は有効かも。
すかいらーく(3197)は、38円高の1759円をつけ、年初来高値更新。
夕方、今年で4年目のふるさと納税をした。今日までの所得だと来年の住民税は350万円くらいになりそうなので、2000円の負担でできるふるさと納税寄付額は、92万6000円と計算したので、いろいろと検討したが、福岡県のある町に90万円寄付した。
夕方、今年で4年目のふるさと納税をした。今日までの所得だと来年の住民税は350万円くらいになりそうなので、2000円の負担でできるふるさと納税寄付額は、92万6000円と計算したので、いろいろと検討したが、福岡県のある町に90万円寄付した。
お礼の商品は、HISの商品券45万円。クレジットカードの上限が50万円だったので、50万円と40万円と2枚に分けて寄付した。総務省のお達しで、11月1日からお礼は寄付額の30%までにということになるので、駆け込みでした。いろいろ調べてみると、まだ対応できていない自治体もあるが、ポイント制の自治体では、今日までなら1万円の寄付で5000ポイントのお礼だが、明日からは3000ポイントと変更しているところがあった。食品関係は、株主優待が届くと、冷蔵庫がいっぱいになってしまうので、ひとまずポイントに替えておいて期限内(2年のところが多いが、制度が続く限り無期限の自治体もある)に使えるところが、使い勝手がいい。これからする人に参考になればと思う。
【11月1日 木曜日】日経225先物は、100円安の2万1780円。NYダウは、241ドル高の2万5115ドル。優待目的保有のカッパ・クリエイト(7421)は、好決算発表を受けて160円高の1486円。日経平均は、232円安の2万1687円と反落。優待目的保有のヤマダ電機(9831)は、配当予想の修正を発表し、期末17円予想から13円(前期13円)と発表した。
会社説明会で、日本郵政の長門社長に直接質問!
【11月2日 金曜日】日経225先物は、220円高の2万1760円。NYダウは264ドル高の2万5380ドル。昨日、急落したKDDI(9433)を優待目的で、2450円(前日比90円高)で100株買う。年間配当は、100円(年2回で50円×2回)で、配当利回りは、4.08%と高利回りであり、3月期末には、株主優待(100株保有)で、カタログギフト(5年未満で3000円、5年以上5000円)があるので、配当+優待利回りは、5.3%と魅力的な利回り。携帯はauを使っていることもあり、初めて買ってみた。また、昨日、KDDIと提携のニュースがあった楽天(4755)を825円で100株売り、4720円の利益確定。買いは、10月22日に777.8円。楽天は、12月の株主優待目的で買ったのだが、ニュースで急騰したので、ひとまず売ってみた。
13時30分、SMBC日興証券の個人投資家向け会社説明会、日本郵政(6178)出席のため、東京駅丸の内北口にある新丸ビルへ行く。2万1100株保有しており、出席の理由は、会社の将来についてぜひ、聞いてみたいことがあったから。以前、目論見書を見たときにゆうちょ銀行(7182)とかんぽ生命保険(7181)の保有株を全部売却し、JRのように完全民営化すると書かれていたので、そのことについて質問してみた。
すると長門正貢社長の回答は以下だった。すなわち、株式を売却すると今の株価で6兆円くらいになるので、連結でなくなってしまう分の売り上げをつくるのと、株主還元として自己株買いと配当をすることを考えているそうだ。日本郵政は、ゆうちょ銀行(74.1%)とかんぽ生命(89%)の株式を持つ親会社で、この2社の株式をすべて売ってしまったら、日本郵便(100%)の郵便・物流事業と不動産会社(業界で5、6位)になってしまうので、その後、どうなるのか気になっていた。出席者は120名くらいで会場はほぼ満席だったが、直接社長に聞くことができてとても良かった。本日の終値は、10円安の1325円。日経平均は、556円高の2万2243円と大幅高。
【11月3日 土曜日】日経225先物は、250円安の2万1980円。NYダウは109ドル安の2万5270ドル。1ドル=113.22円、1ユーロ=128.99円。
日経平均は、10月2日にザラ場2万4448円の年初来高値をつけ、10月29日に2万1149円の安値をつけ3121円の大きな下げとなり、波乱の10月となった。
日経平均は、10月2日にザラ場2万4448円の年初来高値をつけ、10月29日に2万1149円の安値をつけ3121円の大きな下げとなり、波乱の10月となった。
年初来安値は、3月26日につけた2万0347円で、ここまで下げそうな勢いであったが、まだ相場は乱高下しているものの、いったん下げ止まったのではないかと見ている。秋相場では過去に大きく下げることがよくあり、今回の下げはアノマリー(過去の経験則)どおりで特別だったとは見ていない。今回の思わぬ下げで肝を冷やしてしまった個人投資家も多くいたのではないか。今の私の投資スタンスは、すべて現物株投資で、投資している銘柄は主に内需企業が多くディフェンシブな銘柄で、また、いつ暴落があっても買いに行けるようにキャッシュを潤沢に準備していた。特に秋相場では、シートベルト着用状態の投資スタンスを心掛けたい。
あんなに暑かった夏も過ぎ、いつの間にか肌寒くなる季節となり、早いもので2018年もあと2カ月弱となった。今年の日経平均の高値は、10月2日につけた2万4448円となるのが濃厚となってきたが、アメリカの中間選挙、3月決算企業の中間決算発表が終われば相場は落ち着きを取り戻し、日経平均は年内また2万2000円から3000円のボックス相場となるのではないかと見ている。
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